愛媛県立とべ動物園

動物紹介

今月のアイドル

アメリカバク

今月のアイドル動物は、「アメリカバク」です。

とべ動物園は駐車場から正面ゲートまでの距離が長いためか、雨の日は来園者が少ない傾向が見られます。しかし、ありがたいことにそんな悪天候の中でも足を向けて下さる方もおられます。
声をかけてみると「動物がゆっくり見える」からこの日を選んで来た、と言っていただき、まさしく「動物園通」のお言葉。
現在、梅雨の真っ只中ではありますが園では「雨の日だって楽しい動物園」を行っています(6・7月限定)。

運動場にプールを構えている動物舎は水が好きな動物がいるところで、いわゆる雨好き動物かもしれません。
アメリカストリート入り口にいるアメリカバクは水なしでは生きていけない動物です。
夏季はシャワーを設置し、バクはもちろんのこと来園者の皆さんにも「涼」を感じてもらっています。又この水は園内で処理して再利用している水です。

野生ではジャガーなどの外敵に追われると、水の中に逃げ込み自慢の鼻先をシュノーケルのように出して息をして身を守るのですが、とべ動物園のアメリカバクはどうかな?

現在飼育している4頭のアメリカバク、プールでの楽しみ方は様々です。
♂ムーン(7歳)は朝のエサを食べた後はプールに入りトイレタイムですが、深みには行かず少しびびり屋で浅瀬専門です。
♀ユメ(15歳)はムーンに追われた時に避難する場所がプールになっていて、深いところもへっちゃらでダイナミックに潜ります。
又、♀モモ(28歳)は歳のせいでしょうか?以前に比べるとプールに入る回数も減り、マイペースなおばあちゃまバク。
♀サクラ(20歳)はプールに入りたいのに警戒心が強くて入れないというジレンマがあり、少し入ってはすぐ出ての繰り返し、ゆっくり入る日は来るのかなと言った感じです。

昨年の夏、アメリカバクの運動場前の人止め柵内に梅雨の主役アジサイを植えましたが花もきれいに色づきカタツムリがよく似合う風情です。
動物園に限らず梅雨はやっかいもの扱いされがちですが、「雨」というものをプラスに捉え雨の園内で笑顔を増やしたいものです。