愛媛県立とべ動物園

動物紹介

今月のアイドル

ケヅメリクガメ

今月のアイドル動物は、「ケヅメリクガメ」です。

後下部分に見られるケヅメ状の突起

爬虫類館にいる動物からアイドル動物を選ぶのは至難の業かもしれません。
ヘビやワニは「いかつい感じ」が拭い切れず、カメならアイドルになれるかもと新人カメ係は18種類のカメからケヅメリクガメを選びました。
現在5頭を飼育していますが、オスのパパ(92年搬入)とメスのママ(92年搬入)はアルダブラゾウガメと同居しています。
今回はテラスで飼育しているオス3頭のケヅメリクガメを紹介しましょう。
ケヅメリクガメはアフリカ大陸の乾燥した地域が故郷でゾウガメに次いで大きくなるカメです。
大人になると甲羅の縦の長さは約50㎝、体重約50㎏になり、パパとママはこのサイズに達しています。
甲羅の淵はキザキザしていて、後下部分に見られるケヅメ状の突起が種名の由来になっています。

バーディ

バーディは2010年に来園した一番小さい個体で約20㎏。
カメ太郎は人嫌いで気が荒く担当者にも攻撃的で体重約40㎏(2009年来園)。
バムは体重約30㎏で2000年に来園。低温火傷で甲羅が痛々しいですが治療は完了しており、たっぷりの日光浴と食事をしっかり取ることで早く元の甲羅に戻したいです。
来園者の皆様には、それぞれのカメの個性を感じながらコミュニケーションを取って欲しいのですが、口元は他の動物と同様噛むと思ってほしいです。歯がないからと甘く考えるとくちばしの噛む力は強く痛い思いをするよ。物足りないかもしれないけど甲羅に触れるくらいが良い距離感でしょう。

カメ太郎

このエリアは元々飼育スペースではなく飼育場所の確保のために作ったため、特にうんちをした時は不愉快な思いを与えるかもしれません(速やかに清掃するように努めてはいますが)。
しかし今がチャンス!!と「うんちの観察」もたまにはいいかもしれません。
ケヅメリクガメはペットショップでも購入でき一般の人も飼うことができますが、成長が早く恐らくは想像以上に大きくなり活発なため、途中放棄する人もいます。寿命は約30年。長寿のカメを飼うには余程の覚悟がいると思います。
現地では多産・美徳・幸福・そして長寿の象徴ですがこの3頭に出会ったすべての皆さんが元気で長生きできますように!!と願っております。
大きい前肢を踏み出し歩く姿を観ていると「一歩一歩前進するんだよ」と言われているような気がしいつも元気をもらっている新人カメ係の報告でした。
(カメ舎担当 竹箇平 昭信)

バムの甲羅

バムの飼育場