和の空間モンキータウンタイトル
 

第11号 2006.7.17更新

   生んだだけではお母ちゃんになれないヨ!?
 

 梅雨の真っ只中、強いサポートメンバーが現れました!!
 愛媛県立伊予農業高等学校の開田先生・西山先生はじめ生徒さん達です。
 ヒヒ比較舎の3種20頭と、アジアサル比較舎の8種34頭の食事を刺激的なものにするための試み(ハーブ)に賛同していただき、
交流が始まりました。

 
 その後も、園芸流通科の生徒さんが丹精込めて作ったトマトやキュウリなども提供していただき、モンキータウンのサル達は迎え来る夏の暑さを乗り越える源をいただいております。
 ところで、前回お話していたボンネットモンキーのペーコの出産は、お隣のタイワンザルの協力?もあり無事、成功。それに感化されたのか、ミュウの出産も早やまり、今回は現在進行形の2つの子育てについて少しボリュームのあるお話をしたいと思います。
トマト
 
胎盤
ペーコの出産
 決して珍しくはないボンネットモンキーの出産(とべZOOでは1989年以来、流産も含むと12例以上)ですが、命の誕生のすごさと一心不乱の子育ては私自身の子育てを反省する機会となりここで懺悔?したいと思います。
6月3日の朝、サル舎に入ってみると室内に肉(・)の塊が転がっているではありませか!
 
 「ダメだ!」と思ったのも、つかの間、それは胎盤でして、ペーコはしっかり仔を抱き仔は自力で親の体毛を握っているのを確認しました。ペーコは2産目です。初産は、あのタオルが離せないサルの汚名?をつけられた♀ユウカの出産でしたが、今回は前回の経験が生きたのか?ペーコ自身にまかせられる状況での観察が始まりました。
お母さん、してました。
 
想定外?
 しかし5日目の午後のこと、想定外のことが・・・。なんと出産経験のない♀ガロが仔を抱いています。ガロは妊娠中のペーコの乳を吸ってみたり、産まれた仔に対し関心が高く、いつもペーコの脇で仔に興味を示していました。
 

 メスであるガロにとって、子守りの経験は決して悪くなく、むしろいいことと思い、様子を見守っていたのですが、日が経つにつれガロが抱く時間が長くなりました。仔は、出ないガロの乳を吸い、ガロは子守りモードから子育てモードに変わり、自分が食べるより仔を優先。♂キリ太が暴れても背を向けしっかりガードするようになり、困った事態になりました。時には、日中ほとんどの時間♀ガロの懐にいることもあり、指しゃぶりも2回見られ、メス親であるペーコは隣で心配そうにしています。決して親仔に問題があるわけではないため、ガロの分離を考えましたが、現状維持のヒヤヒヤ感が続きました。その後、仔は2頭のメスに育てられ成長しています。仔の名はボンネットモンキーの故郷であるインドのヒンドゥ−語のエーク。数字の1という意味で、ペ−コの出産・子育てが他のメスの先立つになるようにとの願いからです。妊娠しているミュウ、そして子育て学習中のガロ、そしてもうタオルは興味がないユウカが、本当の意味でのお母ちゃんになって欲しい気持ちでいっぱいです。

ガロ
 
ミュウの出産
ミュウの出産

 ペーコの仔育てが安定した6月25日の朝、♀ミュウが出産しました。ミュウは人工哺育で育てられましたが、私たちの予想を裏切り初産はすばらしく♂ボビーを育てました。しかし2産目は仔の世話はしていたものの乳量不足で5日目に仔が死亡しその後も02・04年と流産が続き決して良くない状態での出産です。そのため人工哺育個体のいい所を最大限、発揮できるよう平生から、できるだけ近い位置での観察・人慣らし・授乳量アップの食事などを行いました。しかし、甘やかしすぎたためか、仔は6月3日に生まれたエークとほとんど変わらない大きな新生児です。そのため、ミュウの疲労は想像以上大きく、エサ食いも悪く、ギリギリの状態です。しかし、私は仔を抱くミュウを信じ任せました。
 2日目には胎盤の娩出が朝夕と2回に分かれありましたが、その直後、一瞬、魔がさした?のでしょうか?夕刻、仔を床に放置してしまいました。仔の泣き叫ぶ中、私は現場を離れており相方の大下キーパ(♀ 3年目)が素早い的を得た対応をしてくれ無事クリア!その後は少しづつ親仔共々、安定しています。大下キーパーには感謝・感謝です。
 このミュウの仔の名はケーラーとしました。ケーラーとはインドではバナナのことを意味します。妊娠中のバナナの給餌量がそのまま仔の栄養になったのでしょう。反省の意味も含めて仔の名前にしました。
 私が担当になり、リーダー格の♂ミクラスと♂ヨーイチと死亡させてしまい、現在、人工哺育個体の♂キリ太を筆頭に親仔2組を含む8頭のファミリーです。
 来園者の皆さんには「かわいい」だけに止まらず、次のステップに進んでくれるような、うつくしむボンネットモンキーファミリーにしたいです。
 
☆「♪HAPPY BIRTHDAY TO〜 サル大好き」5・6月の報告
キリタ
―5月の誕生日ザル ボンネットモンキー♂キリ太 98年5月7日とべZOO生れ─
 ♂のリーダー格であったミクラスとヨーイチの死亡後、年の順番からリーダーになった♂キリ太です。キリ太は人工哺育で育ったためサルとしてのアイデンティティーが少なく、いろいろ問題が・・・でも少しづつ進化してところは期待 大!です。
 プレゼント募集の方はキリ太のキリで希莉子さん1名、5月7日生れの方は3名、声をかけてくれました。

―6月の誕生日ザル ギニアヒヒ♀キチ 94年6月19日ドイツの動物園生まれ─
 ドイツの動物園からやって来たキチは見た目が地味なため陽の目の当たらない日々でしたが今回ワールドカップ期間中ということもあり表舞台で上がっていただきました。キチ以外にも海外から搬入した動物達の紹介なども行い国際色豊かなワンポイントガイドでした。プレゼントの方は梅雨時なため残念な結果ですが6月19日生まれの方も○○キチさん共にゼロでした。

7月23日(日)11時30分〜 タイワンザル舎前に集合(7月24日は休園日)
 ♀バナナ(タイワンザル)1996年7月24日  とべ動物園生まれ
 現在タイワンザルは5頭飼育しています。当日は1頭1頭の識別方法をご紹介しバナナは群れの中では誰と仲良しなのか!また、誰が苦手なのか?など裏話しちゃいます。

キチ
バナナ
   
 
文  竹箇平 昭信 
   
   
 
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