赤ちゃんの名前は「サロメ」
8月11日、ボリビアリスザルに待望の赤ちゃんが誕生しました。お母さんは、「ミイ」という8歳になるメス。「ミイ」の赤ちゃんは元気な仔で、おっぱいをしっかり飲んですくすく育っている様子です。生後1ヶ月を過ぎると、時々「ミイ」の背中から降りるようになってきました。それと同時に、母親以外のメスが頻繁に赤ちゃんを背負う場面も見られるようになりました。特に「ヒミコ」という7歳のメスは赤ちゃんのことが心配でたまらず、ちょっと危険が迫ると、母親よりも先にとんで行って背中を差し出しています。
生まれてすぐには赤ちゃんの性別がわからなかったため、命名はずっと先送りになっていましたが、最近、メスだということがわかったため、「サロメ」という可愛い名前がつきました。名前の由来は?というと・・・、お母さんは、生まれた時、「ムーミン」に出てくるチビのミイにそっくりだったため、この名がつきました。「サロメ」とは、ちょこちょこ走りのサロメちゃんという、やはりムーミン谷の仲間の一人です。お母さんから離れてちょこちょこ走る仔を見ていると、この名前がぴったりでしょ。これからますます可愛い盛りを迎えるサロメちゃん、温かく見守ってくださいね。
どうしておんぶなの?                 
リスザルや、オマキザルの赤ちゃんは生まれるとすぐに母親の背中に乗り、ずっとおんぶされて育ちます。おっぱいを飲む時だけお腹の方へまわりますが、すぐにまた背中に戻ります。リスザルの歩行をよく観察して下さい。四肢を使って細い枝の上を歩くので、赤ちゃんを抱っこするのは難しいということがわかります。しかも、すごい速さで走り回ることもよくあります。赤ちゃんが自分の力でお母さんの背中にぴったりとくっついているのが双方にとって、いちばん安全なのでしょう。赤ちゃんは眠っている時でも決して寝ぼけて落っこちたりはしません。だって野生では、地上30m位の高さで、枝から枝をわたって暮らすサルですから、お母さんの背中から手を放すと、地面にまっ逆さま・・・、しっかりしがみつく力がないと赤ちゃんは生きていけないのです。妊娠期間が180日と、身体の割に長いのもうなずけますよね。ただ、赤ちゃんがしっかり育ってから生まれるせいで、リスザルには難産になるケースが結構あります。母親は、大体700グラムくらいですが、赤ちゃんは100グラム、人間に換算すると、10キロ前後の新生児(!)になります。分娩で力尽きて母親が死亡してしまったり、仔育てをしなくなったりすることが、よくあるのです。動物園ではそんな時、人工哺育で赤ちゃんを育てます。
現在、南米獣舎には人工哺育で育った二頭のリスザルがいます。「シンク」と「らっくん」、この二頭は人間が大好き!大きな声で呼ぶと、大喜びでとんで来ます。飼育係に似た青い服だと特に大騒ぎ!今度試してみてね。
                                            平成12年11月発行

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