飛べる鳥では最大!
バイソン、ラマ舎の向かいに位置するコンドル舎。大きなバイソンに気を取られて、見逃されてしまうことの多い獣舎ですが、ちょっと足を止めて右側を見て下さい。8mもの高さの擬岩の前にゆったり止まる2羽のコンドルが見えることでしょう。このコンドル、あまり動かないので目立ちませんが、実は全長約1、2m、翼を広げた長さは3mにも達する大きな鳥なのです。飛ぶ事のできる鳥の中では世界で最も大型の種類で、南米のアンデス山脈や、パタゴニア沿岸の絶壁に生息しています。
においで獲物を探す!
コンドルやハゲワシの仲間は「スカベンジャー(屍肉食者)」と呼ばれ、動物の死体を主に食べています。しかし、同じ屍食者でも、ハゲワシの仲間が強力な視力で死体を捜すのに対し、コンドルは、においで獲物を探します。コンドルは、右と左の鼻の穴がつながっている「開放鼻孔」を持っていて嗅覚が非常に発達しています。地上に置いた死体に覆いをかぶせておいても、上空からそれをにおいで発見したという実験があるほどです。生きた獲物を狩るのに比べ、死体を食べあさるのは楽に思えますが、実は、野外にごろごろ死体が転がっているわけはなく、高い空から点のような死体を見つけるためには視力か嗅覚どちらかが、うんと発達していないと無理なのでしょう。
成績優秀! とべのコンドル
とべ動物園には21歳のオス(とさかがある)と17才のメス(目が赤い)2羽のコンドルがいます。このペアはとても相性の良いペアで、これまでに6羽のヒナを育て上げています。身体は大きくても、二年に一度、それもたった1羽のヒナを育てるだけと言われるコンドルですが、10年前に初めて産卵して以来、この好成績です。広い飼育施設を必要とし、繁殖のための環境を整備するのも難しいためか、日本国内ではあまり繁殖していないようです。しかし、愛媛の水が彼らに合うのか、とべ動物園のコンドルは順調に繁殖しています。もちろんそれには担当者の陰の努力が欠かせません。繁殖期に与える餌の工夫や、産卵や孵化の正確な日を調べるため高いケージの外側を忍者のようによじ登って行う巣の中の観察や撮影などです。また毎年繁殖させるために巣立ったヒナを、親と隔離するのですが、そのタイミングも難しく、なかなか苦労が絶えないようです。
とべの2羽の繁殖期は春先で、2月中頃から巣穴に出入りするようになり、3月に交尾して産卵、57日から65日の抱卵期間を経てヒナが生まれます。といっても、巣穴は地上約6mの位置にあり、その時期には、オスかメスどちらか片方しか見えなくなるので、見る側にとっては逆につまらないかも。しかもヒナの巣立ちは10月頃ですから何とも気の長い鳥ですが、今年もそろそろ繁殖期。どうか静かに見守ってあげて下さいね。
平成13年2月発行
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