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温度管理 |
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飼育温度に関しては、他の肉食獣同様、ペット用パネルヒーターによる加温を行い、飼育箱内を25℃に保っていましたが、生後10日目頃から暑がるような仕草を認めたため、生後14日目にはパネルヒーターの使用を中止し、発泡スチロール製の飼育箱内で、室温での飼育としました。しかし、生後30日目頃から再び暑がるようになったため、木製の飼育箱に移しました。これで安心と思ったのもつかの間、10日ほど経つと、また暑がり始めました。そのため、飼育箱を置いていたキーパールームの暖房も中止しましたが、日を追うごとに低い環境温度を求めるため、最終的には10℃以下になる屋外での人工哺育となりました。
また、夜間及び担当者の定休日には自宅へ連れて帰っていたため、自宅では窓を開放し、最も温度が低いと思われる場所で飼育しました。 |
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担当者の専任 |
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野生下でのホッキョクグマの出産、育児は寒い北極の冬季に雪洞内で行われ、長い時には6ヶ月近くその中で過ごします。その間仔は母親、兄弟としか接することがないため、そこにある「におい」の種類はごく限られたものとなっているはずです。また、生まれたばかりのホッキョクグマの仔は眼も耳も閉じた状態であるため、嗅覚のみが情報源であると推測されます。そこで、情報交錯によるストレスを防止するため、哺育担当者を1名に限定しました。一度だけ、担当者の出張でやむを得ず3日間他のキーパーが哺育を担当しましたが、その間はミルクの飲みが悪く、体重も減少しました。 |
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ビタミンと鉄分 |
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海外の文献を見ていると、ビタミンB不足によると思われるホッキョクグマの死亡例があったため、20日令頃より、乳児用総合ビタミン剤の添加を始めました。また、離乳が進んでからは錠剤のビタミン剤へと切り替えました。それに加えて、人工哺育の仔は鉄欠乏症貧血になりやすいため、生後3ヶ月令までは、一月に1回鉄剤の筋肉内注射を実施しました。これらのことが、人工哺育成功のひとつの要因ではないかと思われます。 |
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クマ舎に移る |
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生後108日令までは夜間及び担当者の休日には自宅に連れて帰って哺育を行ってきましたが、体重も15kgを超え、車での移動や自宅での飼育が困難となってきたため、109日令より夜間もクマ舎で飼育することとなりました。最初のうちは、なかなかその環境に慣れてくれずずっと鳴き続け、とうとう声が枯れてでなくなることもありました。1歳を過ぎた今でも担当者が帰った後数時間鳴いています。これは2歳過ぎまで母親と一緒に暮らすホッキョクグマにとっては当然なのかもしれません。 |