愛媛県立とべ動物園

飼育日記

キーパー飼育日記

チンパンジーの子どもたち

全員集合

昨年生まれたチンパンジーの子どもたちも、この7月でミライ(母親スズミ)は生後11か月、ロッキー(母親ツバキ)は生後9か月になります。お母さんと同じようにリンゴやサツマイモなど固形物も食べ始めていますが、まだまだお母さんのおっぱいも離せません。それでも両方とも少しずつお母さんから離れ、一人遊びをする姿が増えてきました。しかし、お母さんたちはしっかり子どもたちを見守っています。子どもたちが声を上げるとすぐさま近寄り、さっと抱きかかえます。

また、他の大人たちに対しては、どちらの母親も自分と仲の良い個体なら子どもが近寄っても平気ですが、あまり仲の良くない個体に近づくとちょっと警戒して緊張するのが外から見ていてもわかります。
でも当の子どもたちは、だれかれ構わず近くにいる大人たちにちょっかいを出そうとします。特にロッキーはちょこまかと駆け寄り、足にしがみついたりして大人たちにじゃれます。父親のロイは嬉しそうに一緒に遊びますが、マリーは高齢でもあり、一緒に遊ぶのはしんどいのか、少し迷惑そうに母親の方をちらちら見ています。これからは、子どもたちの行動範囲もさらに増え、チンパンジーの森もにぎやかになるのではないでしょうか。子どもたちが遊ぶ姿を楽しみに成長を見守っていきたいと思います。
(類人猿担当 中西一則)

ミライ(左)とロッキー(右)

お父さんのロイとロッキー