キーパー飼育日記
ジャガーの暮らしぶり
ジャガーの卯月佐助が大阪の天王寺動物園からやってきて早７カ月がたちました。最近の当園での様子、ビッグニュースとまではいきませんがスモールニュース（？）をいくつかご紹介します。
いきなりですが、ちょっとだけ困っていることがあります。毎朝、ジャガーの佐助には開園前に寝室から外のパドックへと移動してもらいますが、その際、パドックにエサとなる肉が置かれていないと佐助は外に出てくれません。同じ中獣舎で暮らすピューマたちはパドックに肉がなくてもすんなり外に出てくれますが、佐助は外で遊ぶことよりも、食欲のほうが勝つようです。私が肉のストックを用意し忘れた日は、外に出てくれないことも・・・。また、寝室に帰る時もそうです。ジャガーには週２日絶食日(野生環境に近づけるためエサを与えない日)があります。絶食日に寝室に肉がないとなかなか帰ってくれないので、絶食日ではありますが、いつも佐助には少しだけおまけしてあげています。
そして二つ目の話題です。パドックにはジャガーが休むための２階建てのウッドデッキがありますが、佐助はその下にいろいろな物を集めてきて隠してしまいます。遊具として入れている角材や、排水溝をふさぐためのブロック、爪とぎ用の大きな丸太まで！まさにウッドデッキの下が宝箱と化しています。
野生のジャガーも、食べきれなかった獲物は土をかけて隠したり、茂みに引きずりこんで隠し、後日食べる習性があるようです。おそらく、この物を隠す行動も、そういった習性のひとつなのだと思われます。今日は何を隠しているかそっとのぞいてみてくださいね。
（濱田純基）
いろいろな物を隠している
扉の前に肉をセットします
