土の上でのんびり

　2022年10月14日に富士自然動物公園（富士サファリパーク）から新たに仲間入りをしたドゥ君は、検疫期間を経て放飼を試みましたが、ちょっとした段差にも躊躇して前肢を踏ん張り、口が届く範囲のエサをくわえては室内へ持ち込み、終日室内で過ごす日が続いていました。
　完全に外に出てくれるまでは長期戦になるのかなぁ・・・と思いながら気長にドゥ君のペースで、とべ動物園に慣れてもらおうと様子を見ていくことにしました。
　朝一番、扉を開放した先のエサを少しずつ遠くへ置き、一歩ずつ前へ出てもらうようにしていました。時には全く外に出ようとせずにエサは「アリ」のご飯となる日もありました。「早く慣れて～」願う事しか出来ません・・・それでも少しずつ外を覗き、外に置いたエサを食べるようになり来園して約1ヶ月が経った11月28日の休園日にようやく外に出てくれました。当日はぽかぽか陽気で初お外には絶好のお天気でした。何となく戸惑っていた様子でしたが、久々のお外はとても気持ち良さそうでした。
　その日以来、スムーズに外に出てくれるようになり、今では土管の中や土の上で休んだりして落ち着いた様子です。新米ヤマアラシのドゥ君を今後ともよろしくお願いします。
（アフリカタテガミヤマアラシ担当　二宮香澄）