少しずつ秋めいて、日に日に涼しくなってきました。夏の間はネスト(寝床)作りの材料として、麻袋やブランケットをチンパンジーやオランウータンたちに与えていましたが、10月から冬仕様になり、彼らが夜間過ごす室内展示室の4部屋全てに乾草を運び入れました。野生では高い樹木の上で木の枝や葉を集めて毎晩寝床をつくる彼ら。乾草も各自好きなところに運んで寝床を上手に作って寝ています。乾草をたっぷり入れると、その分清掃にも時間がかかるようになるのですが、それでも気持ちよさそうに寝ている姿を見ていると私たちも嬉しくなります。ただ、ボルネオオランウータンのハヤトくん・・・。この季節、乾草を農業用コンテナに多量に詰め込むことがお楽しみのひとつで、そのコンテナを運動場までせっせと運び出してしまうことが多々あります。そうなると、私たちの作業時間はますます増えてしまうのです・・・。毎日、ハヤトを放飼するたびに、ちょっとドキドキしている担当者です。
(類人猿舎担当 井上依里子)

乾草を敷き詰めています

乾草を運動場に運び出してしまうハヤト