愛媛県立とべ動物園

お知らせ

聞き取り、聞きなし

アブラゼミ抜け殻

生き物は姿の確認が難しく、鳴き声や痕跡で識別をして記録を残します。ところが人の感性で聞き取り方が違うので、その鳴き声の識別を多くの方に伝えるのは大変です。
 そこで、鳥類では鳴き声を人間の言葉やわかりやすいフレーズに当てはめて伝えることがあるのです。例えば、今年6月14日動物園堆肥場周辺で確認された、サンコウチョウ(三光鳥)は、「ツキヒホシ(月日星) ホイホイホイ」と聞きなします。月・日・星が聞きなしのポイントです。5月10日初認のホトトギスは「特許許可局(トッキョキョカキョク)」と、聞きなされます。
 夏といえばセミです。今年6月15日初認のニイニイゼミは「ニイー・ジー」。「カナカナカナカナー」と夕方鳴くヒグラシは7月1日初認。クマゼミは7月4日に「シャンシャンシャンシャン」。アブラゼミは7月11日に「ジリジリジリジリ」と鳴き始めています。最後にツクツクボウシが7月20日に確認されました。今年の夏は蝉時雨の中で、セミの識別に挑戦してみませんか?
(副園長 前田洋一)