動物の様子

短すぎる旬

若葉をいっぱいに茂らせたエノキ

 冬の間葉を落としていた園内の木々にも次々と新芽が出て、すっかり新緑の装いとなりました。この若葉を心待ちにしている動物たちが、園内にはたくさんいます。意外に思われるかもしれませんが、サル類は木の葉をよく食べます。冬の間は硬いカシやシイの葉で我慢してもらっていましたが、この時期モンキータウン内に茂るエノキやアキニレの若葉を与えると、先を争うように食べてくれます。中には枝部分の樹皮まできれいに剥いでから、食べる個体もいるほどです。
 でも良いことは長く続かないものです。若葉が出始めるのと同時に、毛虫などの害虫などが発生するため、この樹木にも一斉に消毒薬が散布されます。こうなるともう葉を与えることはできません。サルたちにとってあまりにも短い旬の味覚なのでした。
(サル比較舎担当 田村昌吾) 

エノキの若葉に夢中のクロザル

ワオキツネザルも若葉に目がありません