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動物の様子
安らかに(ご長寿アブラコウモリ息を引き取る)
赤ちゃんはこんなに小さい
毎年9月は敬老月間、とべ動物園でも多くのご長寿動物が頑張ってくれています。中でも最もご長寿(寿命と比較して)だったのがアブラコウモリの「4号さん」でしたが、先日息を引き取りました。とても残念ですが、ありえないくらい長生きしてくれた4号さんに敬意を表してこの個体についてご紹介したいと思います。
アブラコウモリの寿命はオスが数年、メスが5年くらいといわれています。しかし、飼育下だともう少し長生きするようで、当園で飼育したアブラコウモリたちは7、8歳くらいまで頑張ってくれる個体がほとんどです。中でも、2014年にお母さんコウモリとはぐれ、赤ちゃんで保護された「4号さん」は今年で満11歳を迎えました。
体重1g前後の赤ちゃんコウモリの人工哺育はなかなか難しく、この年に6頭の赤ちゃんが保護され、順に「1号」「2号」・・・と名付けましたが、その内でたった1頭生き残ってくれたのが4番目に保護された「4号さん」でした。右の翼を傷めていて、第5指(小指)が翼の途中から突き出してしまい、まったく飛べない個体でした。そんな怪我にも負けず、しっかり食べて暑い夏も寒い冬も元気で過ごしてくれました。しかし、さすがにこの春頃からあまり食べなくなってきて、冬には6gを超えていた体重が5月に入ると5gを切ってしまいました。それ以来少しずつ少しずつ削痩が目立つようになり、9月8日にとうとう息を引き取りました。寿命が80年だと言われる人間に置き換えると160歳以上のおばあちゃんコウモリだったと言えるかもしれません。コウモリガイドでも長年多くの人に親しんでいただいた4号さん、本当に長い間ありがとうございました。よく頑張ったね。
(田村千明)
仲良しのトヨちゃんと
注射筒で授乳します
大人になってもこの大きさ(10円玉と比べて)