愛媛県立とべ動物園

飼育日記

キーパー飼育日記

幻のヒクイドリの交尾!!

ヒクイドリは単独生活をしており、普段は雄と雌でも闘争が激しく一緒に飼うことが出来ずに別々に飼育しています。しかし、繁殖期(年2回)にだけ、雄と雌が仲良くなり同居して飼うことができます。当園でも繁殖期に雄と雌の同居に成功し交尾に至りました。  今回はめったに見られない!ヒクイドリの交尾について紹介いたします。

1、 同居開始の扉の解放とともに、雄に雌が近づきます。しばらく頭を上げたり下げたり挨拶?をして、あまり動きません。

2、 挨拶が終わると、雌の近くを雄がそわそわしながらウロウロし始めます。少し経つと雌が少しずつ歩き始めます。

3、 歩きはじめた雌の後ろを、雄が後をついてまわり始めます。

4、 雌が歩くのをやめ、頭を低くしたまま動かなくなり、雄が真後ろに立ち頭を高くしたり雌のお尻を軽くつついたりします。

5、 お尻をつつかれた雌が地面に座り、その真後ろに雄が立ち雌の背中やお尻を軽くつつきます。

6、 次に雄が雌の背中にまたがり、足でやさしくそっと雌の背中をさすりはじめます。右足左足としばらく続きます。その間雌はじっとして動きません。

7、 雄が羽を逆立てて腰落として交尾開始です。時間は約20秒ほどでした。交尾が終わると雄はさっさと雌から離れてしまい、お互いに距離を保ってました。

今回紹介したヒクイドリの交尾は5月の繁殖期のもので、何回も交尾したものの残念ながら産卵には至りませんでした。この文章を作ってる12月も繁殖期に入りかけています。現在、同居を開始していて、雌は地面に座って大人しくしていますが、まだ雄の方はその気がなく、交尾に至っていません。これから、もっと状態が上がり交尾を開始し始めると思います。次回では皆さんによい報告が出来るように現在頑張っています。