愛媛県立とべ動物園

飼育日記

キーパー飼育日記

フンボルトペンギンたちの園内大移動の巻!?

平成22年4月3日にペンギン舎がリニュアルオ-プンしました。ここに到る3か月のペンギンたちの事をお話しします。

現在当園には、フンボルトペンギン♂15羽、♀8羽の計23羽とオウサマペンギン♂1羽、♀1羽の計2羽を飼育展示しています。旧ペンギン舎の解体工事が平成21年の年末12月28日に始まるため、ペンギンたちは引っ越しをしなければなりません。園内にある保護鳥獣舎の一部を仮住まいとして、フンボルトペンギンたちだけが12月21日に引越しを行いました。オウサマペンギンの引っ越し等も検討しましたが、室内展示場で変わらずの飼育としました。

この仮住まい、陸地の部分は多少手狭にはなります。周りは静かで柵の中での飼育のために外敵もいません。しかし肝心のプ-ルがありません。そのため急遽、プラスチック製のフネ(1.8m×0.9m×高さ0.3m)を3基組み合わせてプ-ル代わりとしました。 また繁殖期のため、旧ペンギン舎で使用していた巣箱を6基設置し、産卵にも備えました。移動当初は全体が落ち着くまでに2週間程度の期間がかかりました。その為、環境変化によるストレスなどの影響等も心配しましたが、例年よりも1カ月程度の遅れでこの3か月間に、6ペアの夫婦が無事に産卵をしました。

さて、3か月などあっという間に過ぎてしまい、完成した新ペンギン舎へ戻ることになりました。ペンギンたちにとっては、仮住まいの施設も住めば都の場所になっていたのかもしれません。折角落ち着いて生活していたのに?という感じだったかもですが、3月31日に新ペンギン舎への引っ越しを完了しました。 この新ペンギン舎、以前までとは全く違った水中展示を取り入れた施設になりました。ペンギンたちは、旧ペンギン舎よりもプ-ルが少し小さくなったと感じているかどうかは分りませんが、元気に泳いでいます。皆さんも是非一度、ご来園してみて下さい!何か発見があるかも?です。