愛媛県立とべ動物園

飼育日記

キーパー飼育日記

尾っぽの包帯

最近、ヒョウ舎前で「あれ?あのヒョウ尾っぽに包帯巻いてる!怪我してるのかな?」と気にかけてくださるお客さんが増えています。尾っぽに包帯を巻いているのはメスのヒョウ、チェリーちゃん。 以前から尾っぽを噛んでしまう悪いくせがあり、尾っぽの先がはげている状態が続いていました。そしてとうとう噛みすぎて皮膚まではげてしまったため、尾っぽにテーピングを施し、傷口を保護することになりました。

テーピングは、「スクイズケージ」と呼ばれる小さな檻の中でチェリーを取り押さえて行います。ですが、このスクイズケージは動物の治療に使われる事が多く、動物たちもそれを知っています。そのため、チェリーもうなり声をあげたりバタついたりして抵抗しますが、これもチェリーのためです。しっかり動けないように押さえて柵の隙間から尾を取り出します。そして傷口を消毒し、傷口を治すクリームを塗った後に治療用のラップを巻き、その上からテーピングを施しました。 その後の経過はというと...。当然チェリーはこのテーピングが気になってしまうので、一週間もしないうちにはがしてしまい、傷口を噛んでしまいます。そしてその度に再びテーピングを施すことの繰り返しです。ですが、傷口は少しずつではありますが良くなってきています。ですから、まだかなり時間はかかるとは思いますが、そんなチェリーをやさしく見守ってあげてください。またいつか、きれいな尾っぽを見られる日がくることを願って。