愛媛県立とべ動物園

飼育日記

キーパー飼育日記

クロサイのライ

1人のライ(1歳の時と比較してください)

2011年2月に産まれたクロサイのライはもうすぐ2歳を迎えます。
これまでは、いつもお母さんのクーと一緒に過ごしていましたが、とべ動物園のクロサイ舎には部屋が2つしかないため、日に日に大きくなっていくライとクーが同じ部屋で暮らすには限界があります。そして将来的に他の動物園で暮らすようになったとしても、1頭でいる事に少しでも慣れていたほうが良いので独り立ちの練習を始めました。

練習の時はお互いの姿を見えなくするために、ライを運動場、クーを室内に分離しました。はじめは10分くらいでしたが、徐々に時間を延ばして、今では一時間くらいは平気になりました。
ですが始めたばかりの時には、お互いの姿が見えなくなると、うろうろと歩きまわり落ち着きがなくなって不安でいることがすぐに判りました。そして「クゥークゥー」というクロサイの子供が不安になったり、お母さんを呼んだりするときに発する声をずっと出していました。練習が終わり、扉を開けるとクーのところに駆け寄って行くライの姿を見ると少しかわいそうな気持ちにもなりますが、これもお婿に行くための訓練です。

勇ましい雷(ライ)という名前をもらった割にはさみしがり屋ですが、他の動物園に行く頃には勇ましくなれるように協力したいと思います。
まだ何も決まっていませんがライがお婿に行くようなことがあれば、こちらでも報告させていただきます。ですが出産にも立ち会った担当者としては複雑な心境です…。

生後2か月

1歳の誕生会