愛媛県立とべ動物園

飼育日記

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ベルグマンの法則

みなさんこんにちは!
突然ですが、「ベルグマンの法則」というのをご存知ですか?
もし、知っているという方がいたら、動物園関係者か、もしくはかなりの動物学通(つう)のどちらかだろうと思います。ではこの「ベルグマンの法則」とはいったいどのような法則なのでしょう。

簡単に説明すると、北半球において、いくつかの動物では、南方に住むものより、北方に住む動物の方が体が大きくなるという法則です。 なぜそうなるかというと、体が大きくなるほうが、体温の放散が少なく、寒い地方で生活するのには適しているからなのです。
それをもう少し詳しく説明すると、人間の赤ちゃんよりも大人の方が、体積に対する体の表面積の割合が小さくなります。体温は主に体の表面から放散していくので、体の大きい大人の方が、赤ちゃんより体温が逃げにくいということになるのです。
ということで、とべ動物園ではクマ舎を南北に建てており、南側から生息地順に、マレーグマ→ツキノワグマとヒマラヤグマ→ヒグマ→ホッキョクグマという並びで飼育しています。


次回ご来園の際には、ぜひ「ベルグマンの法則」を思い出しながらクマ舎のクマ達の違いを観察してみてください。