シシオザルはインドの南西部の熱帯常緑樹林に生息する樹上性のサルです。尾の先端にライオンの尾を連想させる房毛があることが名前の由来です。また、顔の周りにたてがみ状の灰色の毛があるのも大きな特徴です。
　モンキータウン内に暮らすシチ(オス・24歳)とトミー(オス・14歳)を紹介します。2頭は兄弟ですが、生活場所は隣同士ではなく、お互いに少し離れた場所で生活をしています。というのも、隣同士で顔を合わせてしまうと柵越しでもケンカをする可能性があるからです。2頭にストレスなく生活を送ってもらうためにも、少し離れてもらっている訳です。
　彼らに共通して言えるのは、少し怒りっぽく警戒心が強いことです。とても臆病なのかなとも思います。特にトミーの方は目が合うと唸るような声を出し、担当者以外の職員がサル舎に訪ねてくると、いち早く鳴き声をあげるので「誰かが来た」ということが分かります。
　現在、花嫁募集中ということで、いずれメスがやって来てくれることに期待しています。
※シシオザルの生息数は減少傾向にあり、動物園では計画的に繁殖を進めています。野生での生息数はおよそ4,000頭以下と言われており、国内の動物園では約80頭が飼育されています。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
(シシオザル担当　連有吾)