愛媛県立とべ動物園

飼育日記

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シマウマはなぜ縞模様?

キリンなどもいるサバンナゾーン

昨年、敬老イベントで表彰していただいたチャップマンシマウマのヨンちゃんも今年は30歳という節目の年を過ごしています。キリンやダチョウなどを混合飼育しているサバンナエリアで唯一とべ動物園の開園からいる個体です。過去には多い時で10頭ほどいたシマウマも現在ではヨンちゃんだけという少し寂しい状況ですが、それでも白と黒の縞模様はよく目立つので、サバンナエリアを一望するとヨンちゃんがどこにいるのかすぐにわかります。



シマウマのヨンちゃん

ところで、皆さんはシマウマがなぜ縞模様なのか知っていますか?よく知られている理由として肉食動物であるライオンから身を守るため、集団で重なり合うようにして大きな縞模様をつくり襲われにくくするというのが有名な話です。しかし、最近の研究で有力とされているのが、ツェツェバエという吸血蝿に血を吸われないために縞模様になったといわれています。このツェツェバエに刺されると眠り病という死に至る病気にかかる恐れがあるため、そこでシマウマは体の模様をツェツェバエが好まない縞模様に進化させていったといわれています。



ダチョウに突かれるヨンちゃん

とべ動物園ではシマウマが集団で大きな縞模様をつくる姿もツェツェバエから身を守っている姿も見てもらうことはできませんが、ヨンちゃんがダチョウに体を突かれている光景はよく見られます。マッサージをしてもらっているようにじっとしているヨンちゃんですが、ダチョウに対しては縞模様も身を守る効果はないようです。
(サバンナ担当 宮越 聡)