愛媛県立とべ動物園

飼育日記

キーパー飼育日記

病気の予防も飼育の一つ!

季節はいよいよ冬、寒い日が続きますね。
お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、最近のとべ動物園では、フラミンゴやペンギンの展示場に網が張られ、一部の鳥類では展示を中止しています。鳥類以外でもモンキータウンのサルたちは展示場と寝室を自由に行き来できるようにしていたり、また動物によっては展示を見あわせたりと、時に動物を見ることが出来ない場合があります。実はこれらは全て動物園の動物が病気になるのを防ぐための作戦なのです。渡り鳥などの野鳥がやってくるこの季節、野鳥が持っている病原体が動物園の鳥たちにうつることがないように展示場に網を張り、また網が張れない場合は鳥たちを展示場に出さないことで、野鳥との接触を防いでいるのです。また本来東南アジアやアフリカなど暖かい地域で生活しているサルや一部の動物たちは寒さに弱いことが多く、長い時間冷気に当てられると長い尻尾がしもやけになったりカゼを引いたりしてしまいます。それを防ぐ目的で展示場と暖房をつけた寝室を自由に行き来できるようにしたり、展示を見あわせたりしているのです。
動物たちを病気から守り元気に管理することが飼育という大切な仕事。お客様には動物が見られずがっかりすることもあるかと思いますが、大切な動物たちを病気から守るためとご理解頂けたらと思います。暖かな春の訪れと共に動物たちが展示場で元気な姿を皆さまにお見せできるよう頑張ります。
追伸、冬でも元気な動物はたくさんいるので、ぜひぜひ冬のとべ動物園へお越しください。
(動物病院 小池 正充)