愛媛県立とべ動物園

飼育日記

キーパー飼育日記

フタコブラクダ 冬は恋する季節!?

フタコブ石のところで

 今年の2月22日にオス(9か月・アメリカ生まれ)、3月11日にメス(3歳・オランダ生れで那須どうぶつ王国育ち)とフタコブラクダの搬入が続きました。ヒトコブラクダのオスのブービーが死亡後(25歳)、1年5カ月、ラクダ舎なのにラクダがいない状態でしたが現在は活気が戻っております。あれから10か月が経ち、換毛も無事に終えてその後、夏毛は伸び、冬の準備が整い、初めての砥部の冬を迎えています。
 ブライアンは来園当初は幼かったのですが主食の干し草が大好きでしっかり食べ体格・体力共に発育盛り!!幼顔だった顔つきも凛々しくなっています。それに加えオスとしての誇示行動も増え「冬のラクダは狂暴」なため細心の注意で接しています。
 若年のウランはブライアンに比べるとヒヤヒヤさせられることが多く3月には左上唇に腫れ物(完治)・6月は左下顎に腫瘍(完治)・9月は頸部基部下に低温火傷による水疱(ほぼ完治)が観察されました。苦手な夏を乗り越えて少し落ち着いた11月2日からは不安定な威嚇行動が見られるようになりましたが原因を確認中です。年齢的にも一足先に生殖活動が本格的可能になるウランにとっては何か体の変化があるのでしょうか?ラクダは冬が発情期。私たちには分からない目には見えない雰囲気を互いに感じているようで2頭は中央柵越しにアプローチが増えています。
 又、パドックにある砂場がどちらも大好きで伏臥・横臥する休息タイムが毎日見られラクダ特有の足裏やタコ状の皮膚を観察できるチャンスでもあります。
 現在、夏毛から冬毛への七変化の様子を定期的に写真記録しています。年を越せば丸1年が近づきますが搬入日を目標にラクダ飼育を楽しみます。
 収容は16時です。ご来園の際にはペンギン舎から右の順路に進んで頂き、まずは2頭のフタコブラクダに会いに来てね!
(フタコブラクダ担当 竹箇平昭信)

♀ウラン

♂ブライアン・御結び