愛媛県立とべ動物園

飼育日記

キーパー飼育日記

落ち葉のクッション

落ち葉の上を歩くアメリカバクのユメ

 アメリカバクは足裏が弱く、歩きすぎたりすると蹄に内出血ができたりヒビが入ったりすることがあります。そのため、担当者はこまめに足裏をチェックし、蹄を消毒したりオリーブ油を塗ったりと気を使っています。
 そして、毎年秋には、アメリカバク担当者にとっては欠かせないあるモノが手に入ります。それは、落ち葉です。落ち葉を沢山集めてバクの放飼場に敷き詰め、アメリカバクたちの足の裏を保護するのです。特に「ラクウショウ」という植物の落ち葉は、フカフカで長持ちする為、アメリカバクの足を守るのに最適です。担当者は秋から冬にかけて、このラクウショウの葉を集めては放飼場に敷いてを繰り返します。その量はゴミ袋に換算して30袋以上!こうして、今ではアメリカバクの放飼場がラクウショウの落ち葉で埋め尽くされた状態になりました。
 ラクウショウの葉の上では、時折アメリカバクたちがその匂いを嗅いだり、気持ちよさそうに座り込む様子が見られます。
 ご来園された際には、動物だけではなく放飼場も観察してみて下さい。担当者の工夫が見られて面白いかもしれませんよ!
(アメリカバク担当 北本圭一)

大量に敷いていきます!

放飼場一面に敷き詰められたラクウショウの落ち葉