飼育日記
キーパー飼育日記
暑い季節を乗り切るために

粉末のかかったリンゴを食べるシャンチー
暑さが苦手なレッサーパンダたちにとっては、だんだん気温が上がるこれからの季節は、毎年大きな時期となります。特にエサを食べることに関しては、主食である竹の葉の採食量が目に見えて減る個体がいるので、注意が必要な期間になります。竹の葉を食べないと水分の摂取量が落ち、ブヨブヨとした粘膜に覆われた便をすることがあり、この便が出始めると体調はかなり悪くなっていると考えられます。
とべ動物園でも過去に粘膜便が出たことがあるようなので、その対策として夏場でもよく食べるリンゴやペレットなどに「竹の葉の粉末」をふりかけるようにしています。量としては一度に数摘み程度ですが、効果は大きいようで、この粉末の添加を始めてからは、粘膜便が出ることなく、夏の間を過ごすことができています。ミルミキサーで粉末を作っていくのは、思いのほか時間がかかり、一度に作れる粉末量も少ない地道な作業ですが、高齢になってきているレッサーパンダたちがしっかり夏を乗り切れるように、今年も準備を進めていきます。
(レッサーパンダ担当 髙田優)

ミルミキサーにかけて粉砕します。

抹茶のような質感の粉末になります。

リンゴやブドウなどにふりかけ完成です。

たくさん食べて夏を乗り切ろう!