愛媛県立とべ動物園

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ワオキツネザルの秘密?!

ワオキツネザル

ワオキツネザルは、マダガスカル島南部に生息するマダガスカルの固有種で、名前の通りキツネ顔ですが、原猿類という原始的なサルの仲間です。白黒の長い尾が特徴で、輪尾(ワオ)という名前の由来となっています。
 先日、健康診断でワオキツネザルに麻酔をする機会があり、普段よく見えない部分も観察することができました。前肢を見てみると、手首の上に黒い爪の様なものがあります。これは、オスでよく発達している分泌腺で、脇の下にもあります。爪に似た角質の突起で、手首のニオイを樹木や自分の尾にこすり付けて縄張りの主張や、繁殖期のアピールに使うと言われています。
 尾をピンと立てて歩いたり、ピョンピョン飛び跳ねたり、お日様に向かって両手を広げて日向ぼっこしたり…魅力的で独特な行動が多いワオキツネザルですが、知る人ぞ知る、こんなところにも注目して観察してみてください!(獣医師 中山晃子)

オスでよく発達している分泌腺