愛媛県立とべ動物園

お知らせ

シカの角

 とべ動物園では、雄3頭、雌4頭のキュウシュウジカを飼育しています。シカは雄だけに角があります(トナカイを除く)。ところが、当園の雄の頭には角がありません。その理由は、雄同士の闘争で傷つけ合ったり、人に対する事故を防ぐために、毎年10月頃に角切りを行っているからです。(本来、キュウシュウジカの角はほっといても毎年3月から4月頃になると自然に落ちてしまいますが…)そして、新たに夏に向けて角が生えてきます。
 最初は硬い角ではなく、袋角という角で、表面にビロードのような毛が生え、触ると柔らかく、温かく感じます。袋角の内部では、大量の血液が流れ込み、カルシウムがどんどん溜まって角が成長していきます。8月末の角が完成する頃に袋角を木の枝などに擦りつけて皮膚をはがし立派な硬い角が姿を現します。皆さん、これから生えてくる袋角に注目してください!4月頃は、10月に切った角の根元の部分(菊座)が自然に落ちる時期ですので、シカの放飼場を探してみてください。菊座は上から見ると菊の花のように見えます。
(キュウシュウジカ担当 三根生康幸)

これから袋角が生えてきます

菊座