搬入時のテル

　キリンやシマウマなどの動物がいるサバンナ展示場に雌のアフリカハゲコウ（テル）が仲間入りしました。テルは今年の1月にとくしま動物園からやってきました。少し怖がりな性格をしつつも、置いてある餌よりも飼育係が投げてあげる餌の方を好んで食べるというちょっぴり甘えん坊な一面も持つユニークなハゲコウです。これまでバックヤードにおいて少しずつ環境に慣れてもらいながら、雄のキョロとお見合いを進めてきました。お見合い期間中はキョロが興味津々で柵越しにじっとテルを見つめ、テルもまたキョロの無言の問いかけに答えているようでした。そんな光景を見ていると2羽の明るい未来が想像できていたのですが・・・。
　いざ、キョロとテルを一緒にしてみるとキョロの目つきがギョロリと変わり、テルを追いかけまわしてしまいました。雄の威厳を示したかったのかどうかはわかりませんが、温厚なイメージがあったキョロからは想像を超える光景でした。その後は時間の経過とともにキョロがテルを追うことは減ってきて、テル自身もキョロと一緒にいても落ち着いていられるようになってきました。こうしてなんとかペアリングはうまくいき、先日無事サバンナでの生活がはじまりました。
　とべ動物園では初の雄と雌のペアです。キリンやシマウマなどもいるためなにかと試練が多い場所ですが、試練を乗り越えてお互いの絆を深め、将来かわいい雛が誕生することを願っています。
(アフリカハゲコウ担当　宮越聡)