愛媛県立とべ動物園

お知らせ

オランウータンの体重測定「続編」

ディディ(左)とハヤト(右)

 前回の最新ニュースで紹介した、吊りはかりを利用した初めてのオランウータンの体重測定では、ボルネオオランウータンのハヤトの体重は計測できましたが、スマトラオランウータンのディディの体重は計測できませんでした。
 前回の測定は吊りはかりに消防ホースと餌をセットしたタイヤをぶら下げ、オランウータンがホースにぶら下がってくれれば体重が計測できるという方法でした。ハヤトもチャレンジ直後こそ消防ホースにつかまり体重を測れましたが、その後は周囲の檻につかまってタイヤをたぐり寄せたため、計測はできませんでした。ディディはというと、はなから檻や近くのハンモックにつかまりタイヤをたぐり寄せていました。
 今回はAmazonほしいものリストから寄付をしていただいたプラチックドラム缶を利用し、遊具を兼ねたものに改良しました。また、高さや檻からの距離を微量調整し近くのハンモックも移動しました。その甲斐もありハヤトはタイヤやチェーンを持ちドラム缶のふちに腰掛け中の餌を上手に食べてくれました。ディディは不安定なものが怖いみたいで必死にたぐり寄せようとしています。時にはチェーンを揺らしドラム缶の中の餌を落とそうとしましたが落ちません。そのうちあきらめて床に座り込んでしまいました。そういえば、初めて空中散歩に取り組んだときも怖がってなかなか渡ってくれなかったことを思い出し、体重が測れなかったのになぜか懐かしく心が少しあったかくなりました。
(類人猿担当 中西一則)

ドラム缶を利用し改良した体重計。

腰掛けるのを確認し上の計りで計測します。