昨年の5月13日に生まれたキリンのリュウト君、早いものでもうあれから1年が経ちました。昨年の今頃はコロナ禍で休園という異常事態がようやく明け、また当園では実に10年ぶりのキリンの誕生だったことも相まって注目が集まり、毎日が早回しのビデオのように過ぎていったことが思い出されます。生まれたときは1m90㎝程度だった頭頂高(地面から頭のてっぺんまでの高さ。生まれたばかりのキリンとしてはかなり大きめ)も現在では3mを優に超え、父親リュウキを凌駕するようなビッグなキリンになるのではないかと担当者たちの期待を集めています。
現在母親の杏子(あんず)は次の繁殖へ向けてリュウキとペアリング中です。従ってリュウト君は寝室や予備運動場で1頭で過ごす時間が徐々に長くなっています。訓練開始当初は母親と離されたことで精神的に不安定となり、部屋の中を所在なさげに歩き回ったり、あるいは居ても立ってもいられなくなるのか部屋の仕切りに前脚を掛けよじ登ろうとすることもありました。そんな心配も時間の経過とともに徐々に少なくなり、今では見守る私たちがはらはらするような行動は全く見られなくなりました。
杏子は次の繁殖へ向けて体の準備がどうやら整った様子です。近い将来リュウト君にかわいい弟か妹ができて、とべのキリンファミリーもますます賑やかになっていくことでしょう。
(キリン担当 田村昌吾)