愛媛県立とべ動物園

お知らせ

冬のヒツジたち

全身ウール100%(左からツバキ、サクラ)

 ヒツジがまんまるモコモコになる今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。ポニー舎で暮らすヒツジたちは、この寒い中とても元気に過ごしています。というのも、冬は彼らが一年で一番毛量が多くなる季節です。ヒツジは毛を利用するために改良されてきた動物なので、毛が生え変わる換毛がありません。そのため、夏の暑さに耐えられるように、春頃に毛刈りを行います。
 とべ動物園では刈り取った毛の利用は特にしていませんが、一般的には毛糸などに加工され、ウールと呼ばれるようになります(衣類のタグにウール〇〇%と書かれていたりしますよね)。ウールはとても保温性に優れているため、雪が積もった時でもヒツジたちは平気そうにしていました。さすが全身ウール100%です。うらやましい…。
 しかし、毛が多くなるとその分重くなるので、体が凝るのか、マッサージ好きなラテくんがマッサージをせがんでくる頻度が増えました。毛の重さは全身で5kgくらいあるので、それを身につけているのは大変なのかもしれません。お疲れさまと労いながらラテくんをマッサージしてあげるのですが、手がとてもベタベタしてきます。これはヒツジから出ている脂で、毛の防水や保湿などに役立っています。この脂はラノリンと呼ばれており、保湿クリームなどに利用されています。つまりヒツジは冬の寒さだけでなく乾燥にも強いという事です。やっぱりうらやましい…。
 とべ動物園にお越しの際にはぜひまんまるモコモコなヒツジたちに会いにいらしてください。
(ヒツジ担当 吉武ちとせ)

マッサージ好きなラテくん