9月上旬に衰弱しているアオバズクが動物病院に保護されました。アオバズクはフクロウの仲間ですが、大きさはハトより一回り小さく、丸い頭に大きな黄色い目、お腹には白地に褐色の縦斑があるのが特徴です。名前のとおり、日本では5月上旬の青葉(アオバ)の茂る頃に東南アジアなどから飛来する夏鳥です。
保護されたアオバズクは今年生まれの若鳥とみられ、レントゲン検査で左翼が骨折している事が分かりました。巣立ち後に、何等かの事故で骨折してしまった様です。
アオバズクは、主に昆虫(セミ、ガ、甲虫等)を捕食するなので、餌となる虫を捕まえるため、獣医は園内で虫取りを始めました。久々の虫取りに苦戦しながら捕まえたバッタやトンボを与えると、嬉しいことによく食べてくれています。
現在は、骨折の治療を行いながら、虫を沢山食べて体力の回復を図っています。今後、治療やリハビリがうまく行き、来年の青葉の生い茂る頃には元気に野生復帰できることを願っています。
(獣医師 中山晃子)
※野生鳥獣保護については、以下をご参考ください。
https://www.tobezoo.com/animal_hp/