愛媛県立とべ動物園

飼育日記

キーパー飼育日記

6月1日元気なアフリカゾウの女の子が誕生しました

6月1日23時28分元気なアフリカゾウの女の子が誕生しました。
経験豊かなリカ母さんの分娩はとても安産でした。横臥して休んでいたリカさんに陣痛が確認され、起き上がってわずか6分後に無事出産しました。
ゾウさんの妊娠期間は650日ほどと言われています。最終交尾の日から過去の例を参考に分娩時期を想定するとともに血液検査によるホルモンの動態をモニターして予定日を特定します。今回はホルモンの動きから予定日を5月30日と設定しましたが、予測から2日過ぎた6月1日に分娩しました。

誕生した赤ちゃん象は推定体重80キログラムと少し小さい感じでしたがとても活発で立ち上がるのも砥夢くんより早い45分ほどでした。おぼつかない足取りでお母さんの乳房を捜し5時間後には少しですが授乳を確認できました。リカさんも前回の砥夢くんの子育てに成功しており、私たちも安心して子育てを見守っております。

現在は、誕生後2週間がたち、足腰もとてもしっかりしてきております。鼻の使い方はまだたどたどしいのですが青草などを掴み口に運ぶしぐさを見せたりと元気に過ごしています。お母さんのお乳をいっぱい飲んで、いっぱい遊んで、いっぱい寝て赤ちゃんの仕事をしています。

今回の分娩に関し、アフリカゾウの繁殖を目指している盛岡市動物園よりゾウの担当者の方がアフリカゾウの妊娠分娩について研修に来園されました。予定日の30日より夜間はゾウ舎に待機し6月1日の分娩には無事立ち会うことができました。盛岡市動物園でも近い将来アフリカゾウの繁殖に成功し当園の子供たちとペアリングができることを願っています。