愛媛県立とべ動物園

飼育日記

キーパー飼育日記

ステップアップ

現在、類人猿舎にはボウシテナガザルのクロ(オス)・アッチャン(オス)・シロ(メス)とホオジロテナガザルのコン(オス)とアジルテナガザルのフィフィ(メス)の3種類のテナガザル5頭を飼育しています。

2014年4月1日より、動物たちの体温測定による健康管理を目的として馴致をすることとしました。1段階として、まずは飼育係に慣れてもらう為に手渡しでえさやりを開始しました。初めはエサよりも手をつかみかかってきましたが、時間が経つにしたがって、おとなしく手渡しができるようになりました。

2段階としては、軽く手足にタッチを開始しました。エサで呼んで、エサを取りに出した手を軽く触りました。

タッチに嫌がらなくなると3段階として、体に触りグルーミングを開始しました。まず口の届かない所から触り慣れてくると、どこでも自由に触れるようになりました。テナガザル達はどの個体もグルーミングしてもらうのが好きで、エサを持ってなくても名前を呼ぶだけで来るようになり、これによって体に外傷がないか細かく解るようになりました。

そして4段階として現在、体温測定に挑戦しています。測定時間を決めてグルーミング中にそっと、人間用の体温計を使用して計りますが、初めは体温計を怖がったり取ろうとしたりしました。少しずつ慣れてきて4頭で測れるようになってきました。
しかし、まだ体温計が嫌いな1頭と、サル達の機嫌を損ねると計れないこともあるので、全頭の毎日測定ができるように頑張っています。

テナガザル担当 兵頭佳夫