愛媛県立とべ動物園

飼育日記

キーパー飼育日記

まさに匠の技!?

柱の間をスルリ

6月1日に無事3歳のお誕生日を迎えたアフリカゾウの砥愛ちゃん。5月29日に開催されたお誕生会では沢山の方に祝っていただきました。生まれた時には80kg程だった体重も今では1トンを上回るようになりました。今後も健やかに成長していってほしいものです。
そして、体重が増えるという事は体も大きくなってきているという事。今までは、運動場と寝室入口の間に連なっている柱の間をスルリと通り抜けることが得意だったのですが、体が大きくなるにつれてそれも徐々に困難になってきました。砥愛ちゃんにとって、日中お母さんやお姉ちゃんに邪魔されずに餌を食べられる寝室は魅力的な場所。何とか運動場と寝室を行き来したい砥愛ちゃんは毎日体をくねらせ強引に柱の間をすり抜けていました。すると、柱にある変化が・・・

まるで鏡のよう

なんということでしょう!柱の表面の塗料が削れ、ツルツルスベスベに。まるで鏡のように研磨されているではないですか!砥愛ちゃんが柱の間をすり抜ける際、わき腹の硬い皮膚がやすりのように柱の表面を削り、磨き上げてしまったのです。担当者がのぞき込んだ際にも自分の顔がハッキリと写り、思わず声をあげてしまいました(笑)。まさに匠の技とも言うべき研磨技術!本当に、ゾウの皮膚には驚かされます。
これからも、砥愛ちゃんは私たちの常識を覆すような驚きを与え続けてくれることと思います。ただ、調子に乗って無茶だけはして欲しくないものです・・・(苦笑)。
(アフリカゾウ舎担当 北本圭一)