愛媛県立とべ動物園

飼育日記

キーパー飼育日記

ヒトコブラクダってどんな動物だったかな?

朝ごはんムシャムシャ

ヒトコブラクダは北アフリカからアジア南西部の原産ですが、世界各地で家畜化されています。草食獣の中では比較的大型で、大きいものでは体重が700㎏近くになることもあるようです。背中にはラクダの代名詞でもある大きなコブがありますが、その中は水ではなく脂肪を蓄えています。また、砂地を歩くときに足が埋まってしまわないように、足の裏の面積が広くなっています。少し離れて見るとアンパンのように見えなくもないかも…?
とべ動物園ではブービーという名前のヒトコブラクダを飼育しています。24歳のオスで、やや高齢ですがとても元気です。ブービーは朝の8時半頃に運動場に出て、朝ごはんの干し草を2㎏と固形飼料を400g食べます。それを食べ終わると、お決まりの定位置で南の方行を向いて、日がな一日を過ごします。その時に何も食べていないのに、突然お口をモグモグし始めることがあります。これは反芻(はんすう)と言われる行動で、胃の中の草などを吐き戻して、再び噛み潰す行動のことです。反芻を行う動物はウシやキリン、シカ、ヒツジなどたくさんいて、動物園の中でも見ることができますが、みんな動いていることが多いのでなかなか観察できません。しかしブービーはほとんど動かないので観察にはもってこいです!
夕方になるとお家に戻り晩ごはんです。メニューは干し草1㎏、固形飼料400g、サツマイモ800g、ニンジン200gです。その他にもカルシウムやビタミンなども加えます。そしておじいちゃんのラクダなので関節に良い添加物も与えます。人間でもCMでよく見る「あれ」に近いものです。ブービー長生きしてね!!
(ヒトコブラクダ担当 二宮 幸三)

ここが定位置!

お疲れ様の晩ごはん