愛媛県立とべ動物園

動物紹介

今月のアイドル

ニホンアカガエル

今月のアイドル動物は、「ニホンアカガエル」です。

みなさんは、カエルというとこの時期はぐっすりとお休み・・・春まではゆっくり冬眠をしていると考えられていることと思います。
ところがアカガエルの仲間は、主に極寒の12月から3月に産卵することが知られています。湿って水のたまった田んぼや浅い池、時には一時的にたまった水溜りでも産卵をするそうです。親たちは産卵が終わると春までもう一度休眠をするのですが、寒さで死んだり、外敵に食べられてしまうものも少なくありません。
山間部や高地に生息するヤマアカガエルやタゴガエルに対して、ニホンアカガエルは平地や丘陵地の水田周辺に生息します。
英名は、Japanese brown frog。赤褐色の体で目の後ろが黒く、目から後方のお尻にむかってまっすぐの線(背側線)があるのが特徴です。
動物園には田んぼはないのですが、堆肥場周辺や保護棟周辺に姿を現すことがあります。
そして堆肥場の車洗い場の水溜りに産卵してしまいます。卵はゼリー状の寒天質に包まれて寒さや凍結に守られながら発生し、オタマジャクシになるのです。

産卵場所の不足を何とかしてあげようと、昨年から堆肥場の周辺に浅い水溜りを作っています。
残念ながら昨年は産卵がなかったのですが、さて今年は産卵場所として選んでくれるでしょうか?
彼らは、えひめこどもの城の池でも産卵しているようです。早春に卵塊やオタマを見つけたら、命がけで行われた彼らの極寒の営みを想像してみてください。