愛媛県立とべ動物園

飼育日記

ゾウキーパー奮闘記

#6 予想を超える媛

 媛と砥愛(とあ)の寝室を仕切る大きな扉は、ゾウの力で扉が開かないようにするために、鎖で壁と扉を固定しています。ところが最近、媛が扉に頭突きをすることが多く、その衝撃で鎖を留めているシャックルという金具が曲がって壊れることが頻繁にあります。曲がると扉が開かなくなるため、毎回、電気工具でシャックルを切断しないといけなくなります。また、牙をゴリゴリと鎖にこすりつけるため牙が削れてしまっているようです。
シャックルが曲げられないようにするためと、牙もこれ以上削れないようにするために、先輩と相談して、丸太を寝室の床に転がして、遊びの意識を扉や鎖から丸太に向けさそうとしました。さらに鎖には消防ホースをかぶせて、牙が削れないようにしました。
 これで少しは軽減されると思っていましたが、媛は予想の斜め上を行く遊び方をしてくれました。
後日、遊具の丸太は柵の、しかも高い位置にピッタリはまってしまい、取れなくなっていました。今のところ人力ではビクともしません(汗)一体どんな遊び方をしたんでしょう??
 鎖の消防ホースは効果があるようなので良かったです。
ゾウたちのために試行錯誤の毎日です。
(アフリカゾウ担当 濱田純基)

消防ホースをかぶせた鎖

柵の間に押し込まれた丸太