愛媛県立とべ動物園

飼育日記

キーパー飼育日記

シャインとノア

 とべ動物園では、シャイン(♂)9才と、ノア(♀)6才の2頭のマレーグマを飼育し、繁殖を目指しています。日本国内では、2019年5月31日現在で、12園23頭のマレーグマが飼育されていますが、その数は決して多い頭数とはいえず、繁殖に成功している動物園も数園しかありません。
 そういう状況ではありますが、シャインとノアは、共に日本国内の動物園生まれのマレーグマで、シャインは高知県立のいち動物公園から、ノアは愛知県の豊橋総合動植物公園から繁殖を目的として、こことべ動物園にきてもらっています。ノアが来園したのは2才の時で、まだまだ幼さの残る子供だったため、繁殖のことは考えずに、お世話をしてきていましたが、現在は6才となり、本格的に繁殖を目指す年齢に達しました。
 この春には交尾も見られ、期待を込めて出産準備を進めてきましたが、今回は繁殖には至りませんでした。しかし、シャインとノアは相性も良いため、これから更に繁殖の可能性は高くなってくると思われます。とべ動物園では、前身の道後動物園時代を含め、まだマレーグマの繁殖には成功していませんが、日本で1番繁殖の可能性の高い、シャインとノアという、動物園生まれ同士のペアに、可愛い赤ちゃんが授かるよう、万全の体制でお世話をしていきたいと思います。みなさん、優しいシャインと、ものおじしない、お転婆娘のノアに、是非会いにいらしてください。
(マレーグマ担当 高市敦広)