運動場に慣らす練習を始めた頃は、外へ出て行くのは得意でしたが、戻って来るのは苦手でした。いつ戻って来るかはユイの気分次第で、彼女の気が向くのを待つしかありませんでした。ですが最近では、時間になると親子そろって扉の前で待っていることもあり、生活のリズムのようなものができてきたようです。

食べるものにも変化があり、母親のミミと同じ物も挑戦するようになりました。軟らかい青草などは口にくわえたり、噛む真似をしたりします。サツマイモやニンジンといった固形物も口にするようになってきましたが本格的に食べ始めるのは、歯が生えそろった頃からでしょう。今は口に入れますがボロボロとほとんどをこぼしているようでした。ですが噛む力はなかなか強く、私がユイの口元を触っていると「がぶっっ!!」っと来ました。彼女は遊びのつもりでしょうがけっこう痛かったです。

現在では時間を作っては担当者がユイとのスキンシップを行なっています。人間は怖くない存在だと認識してもらうために口元や体に触れてみたりしていますが、もう少し時間がかかりそうです。最終的には来園者の方々にも間近で親子の姿を見てもらえたら良いと考えています。