愛媛県立とべ動物園

飼育日記

キーパー飼育日記

表の顔と裏の顔

大きな耳と長い脚が特徴のサーバル。

 今年の夏に担当替えがあり、私の飼育担当動物がヒョウとサーバルに替わりました。これまでは主に草食動物を中心に担当してきたため、本格的に肉食動物を飼育するのは初めてで、来園者の方と同じく展示場側から彼らを眺めてきましたが、ヒョウもサーバルも非常に美しい模様を持ったネコの仲間だなという印象でした。その中でもサーバルは展示場で佇む凛々しい顔立ちが素敵な動物だなと展示場の前を通るたびに感じており、時折視線を向けてくる時はいずれも落ち着いた感じの表情でこちらを見つめてきてくれていました。
 そんな配属前に抱いていた彼らの印象ですが、現在は担当になると彼らと顔を合わせる機会が格段に増えるのが獣舎の中でです。普段は見せないどんな表情を見せてくれるのか、と期待して入ってみると・・・。表で見せる凛々しい顔はどこへやら、サーバルたちは「アンタ誰よ!!」と言わんばかりに、事あるごとに牙をむいてシャーシャーと怖い顔で出迎えてくれます。
 毎日顔を合わせる飼育員だけに見せる裏での顔、それは甘えてくるような表情とは限らないのですね。「来園者の前で、こんな怖い顔をしてなくて良かった」と思いつつ、彼らとちょっとずつ仲良く(怖い顔されないように)なれるよう、これから頑張っていきたいと思います。
(サーバル担当 髙田優)

お澄ましする表情は、凛々しいですね。

天気が良い日はこんなところで休んでいることも。

展示場えは、じっとこちらを窺いつつも落ち着いた表情。

獣舎内で見せる表情はまさにハンターの顔。